どうも、Reveです。あれから3か月弱が経ちました(汗
そんな訳で、今回は久々にイベントレポの記事を書きます。
イベント概要
いろいろな「作ってみた」が一堂に会したお祭りイベント、それがNT!東京!!
NTはニコニコ技術部(NicoTech)の略で、モノづくり好きの人間が作品を持ち寄って披露する場です。お察しの通り(?)、動画投稿サイト「ニコニコ動画」のタグ「ニコニコ技術部」をきっかけに始まりました。
NT東京2023は久しぶりの首都圏開催とのことで、11月4・5日の2日間、科学技術館(千代田区北の丸公園)で行われました。
ややこしいことに科学未来館(お台場)でも科学博物館(上野)でもありません。
感想
いやー、実に面白い!
ジャンル不問のプロレス、あるいはごった煮とでも呼ぶべき展示会で、優に100を超える多種多様な作品が披露されていました。電飾系から造形物、時計に電子楽器、果てはロボットまで集うイベントはここかMa〇er 〇ai〇e位では?
そして、とにかく濃い!作品はもとより、こだわりや技術的なノウハウ、制作の裏話まで、何か聞くごとにディープな話がどんどん出てきます。
ある種「何でもあり」な雰囲気のイベントで2日間とも参加したのですが、その中でも特に気になった作品を紹介します。
気になった作品
フレキシブルLEDサインボード
空中配線時計を製作・販売している柊公房さんの作品。
メインは時計なのですが、特にデザイン担当が最初に見かけて気に入っていました。秋葉原の秋月電子などで売られているフレキシブルLEDで作られたそうで、ネオン管風に見せるLEDの曲げ方と空中配線の技が光ります。
メインのスチームパンク風デザインの空中配線時計はこちら。
オレンジ色に光る数字部分は、ニキシー管ではなく7セグLEDを使用。古のスチームパンクとデジタル技術の融合ですね!かっこいい!
宙に浮く全自動ルービックキューブ
自分で勝手に6面そろえる、あの全自動ルービックキューブが、磁気浮上を引っ提げてさらに進化しました。蕪木孝さんが発表するや否や、全世界で話題になった伝説のガジェットですが、NT東京で実物を拝むことができました。原理がわかってもなんだか不思議な光景です。
デジタル万華鏡
けけゆうさんの電飾作品で置物版と腕につけるウェアラブル版の2種類あります。底面にフルカラーLEDとアクリル板を取り付け、側面がハーフミラーの正六角柱で反射させることできれいな模様を映し出します。ハーフミラーを2枚重ねて奥に続いて見える錯覚を作るのはありますが、ハニカム構造にするとまた違って見えますね。
NANDだけでCPU + VFD管時計
ロジックICを偏愛されているちぇりーたくあんさんのCPUとVFD管時計です。NANDだけでCPUを作り出すという狂気実績もさることながら、前に(苦心の末に)ヴィンテージの水晶発振子とVFD管でロジックICのみで時計回路を作った経験もあって、個人的にはつい嬉しくなった作品でした。
時計の作り方が自分たちのものとは異なるようで(クロックを受けると入力値+1を出力するROMを自作して桁表示)、解説記事や同人誌も近々読んでおきたいですね(自作のVFD管時計に関する記事もそのうち書き起こしたいですが…)。ロジックICとVFDとヴィンテージの水晶発振子で作った事をお伝えしたら、とても感動してくださいました。あと、何気にラッピングワイヤの存在を聞いたのも収穫でした。
ちなみに、自作のVFD管時計はこんな感じです。
VFD時計シリーズ
みかんプロジェクトのIBUKIさんが制作されてきたVFD時計の展示、および同人誌の販売。前述のとおり、VFD時計を作ったものでこちらのブースもついつい立ち寄ってました(他にも何か所かVFD時計のブースあり)。
VFD時計が多かったので、うちのデザイン担当が「VFDがお好きなんですか?」と質問したのですが、無自覚だったようで「多分…好きなんだと思います」との回答をいただきました。また、上の写真で使われているVFD管(LD8035E)をかわいいと表現したのが目から鱗だったそうです。
ヒカリモノたち
ニキシー管、VFD、ミニトロンといった古の表示機器を揃えた、はどら秘密研究所さんの展示ブース。展示物の歴史的価値が実に興味深い代物。
幻の激レア表示器「フジ・ミニトロン」が現代に舞い戻ってきたので、せっかくならと撮影しました。
ただ、展示物以上に70~80年代のマイコン開発事情をうかがえた事が何よりの収穫。自作のVFD管時計に関して時代考証をしたかったのですが、本職の方で当時のお話をいろいろと伺えました!ありがとうございます。
水中ロボット
とある一角には、なんと水中ロボットの姿も!筑波大学の「Easys」というロボットで、今年の水中ロボコンにも出場していました。
他にも、イカ型ロボットやGithubリポジトリも公開されておりました。実は、我々も水中ロボットを開発しようとしていた時期があり、いろいろと貴重なアドバイスをうかがうことができました。…いずれまた水中ロボットに挑戦したいですね。
ちなみに、作ったのはこちら(水中では無いですが)。
3Dプリンター「Qholia」
超精細なモデルを造形可能な積層式の3Dプリンター。
下の写真からもお分かりの通り、髪の毛や衣服の装飾もくっきり見えるほどの微細な造形が出力できるプリンターです。値段も32.4万円(税別)からと安いとは言えませんが、(サポート材を除去してから)後処理なしでこんなに繊細なモデルが出力されるなら、まさに「お値段以上」の3Dプリンターだと思います。オプションでスーパーエンプラ対応ノズルもあるため、工業製品すら製造できるハイスペックな代物です。
他にも気になる作品があったのですが、また別の記事でまとめようと思います…気が向いたら…そのうち…。